脳トレコラム 第7回 エビングハウスの忘却曲線とは
◆エビングハウスの忘却曲線
人の脳は1度勉強したことを1時間後には56%忘れ、1日後には74%、さらに1週間後には77%、1カ月後には79%を忘れるとされています。もちろんこれには個人差がありますが、概ねこのように、「時間が経つほど記憶は減る」というのは事実です。
忘れるまでの時間と記憶の関係を表した図を「エビングハウスの忘却曲線」と言い、「忘却曲線」はドイツの心理学者のヘルマン・エビングハウスという人が提唱していたものです。
参照:ウィキペディアより
横軸に経過時間、縦軸に記憶している割合を示しています。
エビングハウスは記憶に関する実験として「子音・母音・子音」から成り立つ無意味な音節(rit, pek, tas, …etc)を記憶し、その再生率を調べ、この曲線を導いた。結果は以下のようになりました。
20分後には、節約率が58%。
1時間後には、節約率が44%。
1日後には、節約率が26%。
1週間後には、節約率が23%で。
1ヶ月後には、節約率が21%。
時間が経つにつれ、急激に記憶している割合が減少してしまいますが、この結果は「人間の脳がいかに忘れやすいのか」を表しています。
◆どうやって「忘却曲線」を変えるか?
「忘却曲線」とは勉強したことに関する記憶と時間の関係を表しているグラフです。例えば、たった一度だけ勉強した後の記憶は忘却曲線に沿って簡単に忘れていきます。では、何度も繰り返して勉強した場合はといえば、すぐに忘れる事はありません。
例えば、5回目の勉強時の忘却曲線は緩やかになります。
人は繰り返し学ぶことで、記憶を強めることができるのです。この習性を、利用すればいいのですね。
勉強したものを復習する間隔は、1週間後に1回目、2週間後に2回目、4週間後に3回目というサイクルが一番良いと立証されています。
◆アウトプットを繰り返すことの大切さ
一度目の勉強の中で1つの内容を5回以上繰り返す、できれば音読する。この方法は暗記するための最低限必要なことだと言えるでしょう。勉強の後にその日勉強した内容にさっと目を通すだけでも復習になります。
また、次の日に、前日行った勉強の内容を見返すだけでも記憶に繋がります。
そして、繰り返しますが、できるだけ多く繰り返すためには、目で追うだけよりも、声に出すということがやはり大事です。さらに、書くことで手でも覚えられますから、ぜひいろんな方法でアウトプットをしてみてください。繰り返せば繰り返すほど強い記憶が手に入ります。
●一生ものの速脳速読スキルを習得したいという方は速読教室またはオンライン速読講座を体験されてみてはいかがでしょうか。